おしらさま-「宇宙に向けて展」今日から。
「宇宙に向けて」展が、ギャルリーチガーヌ(大阪市中央区南船場1-7-3)で今日から開催されています。私は「おしらさま」1枚展示しています。
「おしらさま」は、寮美千子さんの『雪姫(ゆき)遠野おしらさま迷宮』の読書感想イメージ。この小説は明治43年に発刊された柳田國男さんの『遠野物語』100年目を記念して昨年書かれました。舞台は遠野、主人公の雪姫は昨年の1月15日にある人から呼び出されて遠野に行きます。その日から彼女は雪に閉ざされた出ることが出来ない迷宮に入ってしまいます。迷宮が終わるのは1月30日。
偶然にも私の妻もその2日前から迷宮に入りました。結末は、雪姫は地上に、その5日後に妻は宇宙に。そして33年前に亡くなった私の父も明治43年生まれ。私が生まれる前に亡くなった姉と同い年の寮先生が書かれたこの小説を通じて誰かが私にメッセージを送っているような気がしてなりません。妻が迷宮に入っている間に日々移ろいゆく月に祈っていた。同じころ雪姫もまた月を見ていた。
『雪姫(ゆき)遠野おしらさま迷宮』は、今年の1月にNHKラジオドラマで放送されました。この小説からは私だけでなく、いろんなところで、いろんなひとたちが不思議な何かを感じているはずです。寮美千子さんが心をこめて描いた小説です。皆さんにもオススメです。
展覧会は、21日(水)まで。
by kpps
| 2011-12-10 23:37
| 展覧会